5月と言えば、新緑が美しく、爽やかな風が吹き抜けて、…というイメージですが、年々
暑くなっていて着るものに悩んでしまうなあ、と思っています。
着物もルールブックなどでは「袷を着る季節です」と書かれていますが、もちろん袷を着ることができる気温の日もあれど、私はもう大半は単衣に手を伸ばしている…という日々です。
しかし。そうは言っても やはり目に映る季節感も大事にしたいもの、ですよね。
▶5月におすすめの文様たち
素材は涼しく、でもデザインや色はその季節ならではのものを楽しみたい…ということで
この季節の着物や帯などに使われることが多い文様のご紹介です。
5月はたくさんの種類の花が咲く季節なので、写実的な表現だけでなく、デザイン化された表現でも多く描かれています。
菖蒲・カキツバタ
すっと伸びた葉や、鮮やかな紫や黄色の花は凛とした佇まいがとても美しく、着物や染帯などでも良く使われるモチーフです。
菖蒲(しょうぶ)の音が“勝負”に通じることから、勝負運があるともされる文様です。また、解毒作用があることから、魔よけとして使われ、特に葉菖蒲は端午の節句のしょうぶ湯にも入れられます。
青楓
青々とした楓の葉は、日差しを透かすと光が緑に変わり、とてもきれいです。
紅い紅葉は秋の代表ですが、青い楓は初夏の代表。
単体で描かれる場合も、他の草花と組み合わされる場合もあり、よく使われる文様です。
紫陽花
梅雨にぬれてつややかな紫陽花のイメージは6月…ですが咲き始めるのは5月ごろ。
色とりどりの紫陽花はその色の変化から「移り気、七変化」などの花言葉もありますが、集まって咲いている姿から「家族団らん・団結」という花言葉もあるそうです。
ツバメ
青い空をバックに、のびやかに飛んでいるさまがきれいな鳥ですね。3月半ばごろから秋くらいまで日本で見ることができる渡り鳥ですが、姿も美しいことから、浴衣などにも使われる文様です。
害虫駆除をしてくれることから 豊作の象徴や、無病息災の縁起物とされています。
ご紹介した以外にも、バラや竹、流水や雲、遠山などが描かれているものも多くあります。
ぜひ、それぞれの季節を感じるデザインを見つけてみてくださいね。
帯留めや半衿などで季節のモチーフを使ってみるのも楽しいですよ!
和つなぎラボ
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