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執筆者の写真川島織物 和ラボ

浴衣の生地あれこれ

更新日:2023年6月22日




夏祭り、花火…そんなお出かけに浴衣を着たいという方も多くいらっしゃると思います。


元々、浴衣の発祥は蒸し風呂で着る湯あみ着(入浴の際に身にまとうもの)であったと言われています。

それがお風呂上りにも着られるようになり、ちょっと夕涼みや寝まきとしても着られる

ようになり、さらに、近所の外出にも…と浴衣姿で出かけられる範囲は広がっていきました。

今では夏の気軽な衣装の一つになっています

最近では、浴衣と長襦袢を合わせ、夏着物として着ることも増えてきました。

またコーディネート次第では、初夏から秋口まで長い期間着ることができます。

浴衣、大進歩&大活躍です(^^)


お家でも洗える浴衣はお手入れも簡単

だいたいの浴衣はおうちで洗うことができ、ちょっと汚してしまっても、汗をたくさん

かいても、気軽にお手入れができるので安心です。

夏祭りや花火だけではもったいないと思いますので 皆さんにもどんどん浴衣を着ていただければいいなと思っています。

色々な生地の種類、色柄がありますが今日は一部をご紹介いたしますね。


よく聞く、浴衣生地の種類

素材や生地の織り方によって風合いや名前が変わるのですが、ここでは「よく聞く浴衣生地の種類」について解説してみたいと思います。


素材に由来する名前

①綿コーマ(めんこーま)

昔からある定番の生地です。

表面は凸凹などはなく、平坦な生地です。透け感はありません。


②綿絽(めんろ)

絽(ろ)、という横段に点々と穴が開いたように見える織り方です。

穴が開いている分、見た目が涼やかで、夏の着物の生地としては定番の織り方ですが、綿の浴衣生地にもこの絽の生地があります。


③綿紅梅(めんこうばい)

生地に格子状の凹凸が見えると思いますが、細い糸と太い糸を格子状に織ってあり、綿糸を使ったこの生地は浴衣生地としては定番です。

体に触れる部分が点になるところがあり見た目も着心地もさらりと涼やかです。


⑤麻

綿の生地を3つ上に紹介させていただきましたが、こちらは素材が麻の生地で特にシボと呼ばれるシワが特徴の“ちぢみ”です。

名の通り、糸の作り方で縮みが生じる織り方です。凹凸があり、肌へさらさらと触れるので涼しく感じます。

シボのない生地もあり、写真で見るだけでは素材の違いはわかりにくいかもしれませんが

麻は 吸湿速乾性に優れた繊維なので、触れるとさらっとした感覚があり、汗をかいてもすぐ乾く利点があります。

木綿よりは繊維が硬いため、おろしたての浴衣だとシャリ感やハリ感を感じます。

着慣れると柔らかさも出てきます。



⑥ポリエステル

最後に、綿、麻と共に最近では洗える素材として人気の出てきたポリエステルです。

こちらもそのほかの素材と同じく、いろいろな織り方があり、夏には絽などの透け感のある生地もあります。

しわになりにくく、乾きも早いので雨の日のお出かけでもへっちゃらです。


織り方に由来する名前

③変わり織(かわりおり)

変わり織とは織り方に対する名称。上でも「綿絽」の「絽」は織り方のことだと紹介しましたが、その他にも様々な織り方があります。それらを総称して「変わり織」ということがあります。写真の生地もところどころに透け感のある織り方を組み合わせたやかな生地です。

また、こちらは点々と縦に縞模様が見える変わり織の一種です。

経糸に太い糸を入れて織った生地で刺繍のようにも見えますよね。


染め方に由来する名前

④絞り(しぼり)

絞りとは、織り方の名前ではなく、織った後に生地を染める染織の方法を指します。

生地を細い糸で絞って染めない部分と染まる部分を作ることで、柄を表現しますが、

その工程で生地全体に凹凸ができるので、生地が肌にまとわりつかず、さらっと軽く感じる生地です。





和つなぎラボ







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