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着物の補正って必要なの?

執筆者の写真: 川島織物 和ラボ川島織物 和ラボ

こんにちは。

和つなぎラボの小林です。

本日は“補正って必要なの?”というお声に対して、 私が最近感じていることをこちらに書かせていただきます。

補正って?



綺麗な着姿を作るため、 また着物や帯の位置を安定させておさまりをよくするために

着物の内側にはいろいろな技が駆使されていることがあります。

着物の世界で一般的に“補正”と呼ばれるその技も、そのうちの一つです。

『補正って具体的には何をするの?』 というと、タオルや綿、また専用の補正グッズなどで 人間の体の凹凸をなだらかになるようにすることです。

「え?着物着るのにそんなことしなきゃいけないの?必須なの?」

と面倒に感じるかもしれませんが、

結論から申しますと

「ご安心ください。お好みなので、してもしなくてもどちらでも!」

です。

補正のメリットデメリット


「じゃ何でするの?いらないんじゃないの?」とも思われますよね。

それなりに理由もありますので補正のメリットをご紹介していきます。

メリット

・帯や着物のおさまりが良くなる(帯が落ちてこないようにする、など) ・凹凸を埋めるため、しわが目立ちにくくなる

・汗を吸ってくれる 汗をかきやすい時期でなくても、体からは湿気が出ているので長襦袢、着物などに汗染みをつけにくい。

・紐の食い込みがゆるやかになる


基本的に着物は腰紐で止めているので、その紐が食い込むように感じる方もおられます。 そういう場合、体に補正がしてあるとそれが少し防げます。

では、デメリットがあるとすれば…?


デメリット

・補正をつける場所がイマイチだと、おさまりが悪くもごもごする ・補正を頑張りすぎると太く見えてしまう

・暑い

などです。 補正をするかしないか迷ったら…試してお好みを見つけてみてください。


補正には大きくは2つ

①しわが出来にくくなる

②着物や帯を安定させる

という目的があると思いますが、補正をするかしないかに関しては時代ごとの流行も大きく絡んでいるようです。

特に、上記①に関しては現代「美しい着姿」としてイメージされるものが

「しわのない着方」である傾向が強く、それは昭和後半から始まり平成令和へと続いている着方の流行なのだろうな、と感じています。


特に雑誌やカタログなどで目にする着姿は、「いかに着物や帯の良さを表現するか」に重きを置いてるため、補正をしてしわが目立たないように綺麗に着付け、生地の質感や柄をきちんと見せるようにしています。 その影響が昭和後半からの“これが美しい着付け”とされるイメージになってきたのではないかなと思っています。

ですが実際にはなかなか雑誌のようにはいかず、長時間着て動くわけですからしわはできて当たり前で、一日中雑誌のような着姿は難しいですよね(笑)

肩がこっちゃいそうです。

ご自身が「できるだけしわは少なくしたい」とか、「帯が落ちてきたりしないように安定させたい」とお思いであれば必要な場所に必要な補正をしていただければよいのではないでしょうか。


また、「生地素材によって補正があるほうが安定する。」「なくてもよさそう」ということもあります。

そして、「しわが出るのも味だよね~」「暑くなるし補正はあんまり…」という方もたくさんいらっしゃいますし、全く補正されない方もいらっしゃいます。 ですので、どちらでもお好きなようにで良いと思うのです。

ご自身が「こんな風に着ていたい」「気持ちよく着ていたい」という着姿に近づくために、自分の着心地を知るために、 ぜひいろいろ試していただければと思います。


年齢によって補正の部分も変わります…


私はと言いますと、着物を着る時に補正をしています。 が、20代のころと今とでは補正の量も場所も大きく違います。(補正が減っている方向です(笑))

日々(年々?)スタイルも変わるので、補正をする場所も変わって当然ですよね。

最近は素晴らしい補正の便利グッズがたくさん開発されていて、

見ているだけでも「よく考えられてるなあ~」と楽しくなります(笑)

また「こんなグッズがあるんです!」とご紹介していきますので、お楽しみに♪



和つなぎラボ

小林

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