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執筆者の写真川島織物 和ラボ

【きもの文様/4月の柄】


四月の文様

晴れた日には、春らしい暖かい気候になってきました。

 

今回は、目前の4月にぴったりの文様をご紹介します。日々の着物のコーディネートはその日の気分で選ぶのも楽しいですが、少し先のコーデを考えるのもまた、着物の楽しみの一つです。

今日ご紹介する文様アイテムを持っている場合は、ぜひ4月コーデに取り入れてみてください。

 

▶きものの文様は先取りのほうが良い?

 

着物の世界ではよく「季節を先取り」という言葉を聞きますね。

季節を先取りするというのは、例えば帯で言うと、桜が満開の時に桜の帯を締めるよりも、少し早めから着ている方が素敵でかっこいいということになります。

ですが、私は桜が満開でもOK。散り終わるまでに着れば良いと思って身に着けています。


確かに、一つ一つの柄にとってのベストシーズンつまり「いいね!粋だねぇ。」と思ってもらえるタイミングは実際に花が満開になるより少し前のような気がします。

感覚的なその粋だとか粋でないとかに理由をつける場合には、「花と文様がぶつかってしまうから。」なんていうこともありますが、だからと言って「先取りじゃないと」と縛られていると、なかなか着る機会がなくなってしまうのも事実ですよね。


そして、本来の「先取り」の考え方は着用期間を前倒しして少しでも長く着るためでもあったんじゃないかな…と思っていまして、先取りしたのにあっという間に着られなくなっては「なんだかもったいない」と感じています。


▶4月におすすめの文様たち

今月はほとんどが植物の模様なのですが4つご紹介します。

 


さくらのはな

桜の花(さくらのはな)…春の代表的な柄ですね。日本を象徴する花でもあるので、写実的でなくデザイン化されたものなら通年着られる方もいます。地方によっては4月に入ると散ってしまっているところもあると思いますが、ちょうど今から散る頃まで着ちゃいましょう。

 


葵の葉

葵(あおい)…着物や帯に広く使われてきた文様です。葵と言えば、毎年5月に京都で京都三大祭りの一つ葵祭が開催されます。葵紋は賀茂神社の神紋でもあり、「この印籠が目に入らぬか…」と葵のご紋をかざす徳川家のお殿様は、加茂神社とのつながりがあったことから葵紋を家紋としたと言われています。


藤の花

 

藤の花(ふじのはな)…淡い紫色の美しい花が特徴で、桜の花が散ったころ藤の花が咲きます。

着物や帯の柄としても人気があり、「ふじ」という音が「不死」を連想させることから、不老長寿を表すおめでたい柄としても知られています。他の文様と合わせて通年着られることもありますが、藤だけで描かれる場合は4月から5月にかけて着られることが多い文様です。

 


蝶

蝶(ちょう)…春に花が咲くとその周りを飛び回る蝶。この文様は通年着ることができますが、春は特にぴったり。他の植物文様と合わせて身にまとうと、素敵な風景が広がります。


次は五月の文様をご紹介します。


和つなぎラボ

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