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【今どき着物のスタンダード】半衿・おはしょり・帯のお太鼓の寸法

執筆者の写真: 川島織物 和ラボ川島織物 和ラボ

更新日:2024年6月17日

着方教室に参加してくれる皆さんから、さまざまな質問をいただきます。

私も初めて着物を着た頃には『なんでこんな感じなの?この部分はどうなってるの?』と、次々と疑問がわいてきました。


着物を着る経験を積み、仲間や先生と話すことで理解が深まり、

『ああ、なるほど、そんな感じか!』と納得できるようになりましたが、初めて着物を始める人にとってはなかなかそうはいかないものですよね。


ルールはおおらかとは言っても、スタンダードが知りたい!


着物のTPOやその着こなしのルールはおおらかになってきているとは言われますが、初心者にとってはそのおおらかさの以前の基準が分からないことがあります💦


そこで、今回はよく質問いただく半衿を見せる分量とおはしょりの長さ、そしてお太鼓の形(大きさ)について【今どき着物のスタンダード】 を紹介します。

スタンダードとはいえ、時代や地域によって流行や差異があり、こういった幅や長さなどの細かな寸法については楽しみの一環と考え、ざっくりとしたスタンダードととらえてくださいね。



半衿を見せる分量は?


半衿の幅の目安

よく『人差し指1本分くらい』と表現されますが、具体的にどこでどう測るのか?という疑問もありますよね(笑)上の図ように私は測っています。

衿が交差するあたりで人差し指の第一関節分くらいと言われることもあります。


おはしょりの長さは?


おは処理の長さの目安

これも『人差し指1本くらい』とよく言われます。

『半衿も同じく人差し指って言うけど!?』と思うこともありますが、こちらは長さの話です。



お太鼓の大きさは?

お太鼓の大きさの目安

お太鼓の大きさは

①上から枕の長さ+生地の厚み(α)

②胴に巻いた部分の長さ

で出来ています。

そしてタレの長さが『人差し指1本分』(またしても!(笑))、と言われています。


ただし、これは平均的なスタンダードで、個々の身長や好みによって中央値から前後することもあります。



スタンダードを知るのは堂々と着物を着たいから


衿、おはしょり、お太鼓も最終的にはその人の『好み』『着物や帯の条件』が大きく関わります。

「半衿はあまり見せない方が好き」「半衿はたっぷりと見せたい。」

という人それぞれのお好みで着方を変えるのはもちろんですが、

着物や帯のサイズ等の条件によって「おはしょりが人差し指1本分も出ないから、今回はこれでいいし」ということもあります。

そういう時にスタンダードを知っておけば「知ってるけど今回はこうしてるのです」と、自分に納得して堂々と着こなせます。


「それはどうしたの?」と聞かれて「え?ダメなの?」戸惑ってしまうと、せっかくの着物でのお出かけががっかりモードになってしまいますよね。


あまりとらわれず楽しもう

基本を知ったところで、「スタンダードにしたいのにうまくできない!」ということももちろんあります。

また、一度はうまく着られたとしても着方、サイズ、素材などによって毎回同じようにならないということもあります。


そういったお困りごとはちょっとした着方のコツの習得や、着物や帯のサイズを理解することで徐々に納得できる着方になりますし、素材の特性を知っていくことで形も可愛く見えたりするものです。


着物を楽しむには、とらわれすぎずに大らかに受け入れていくことが大切だと思いますので、難しく考え過ぎずに着てみてくださいね!

着て歩いていて、ずり落ちたり ほどけたりしなければ 問題なしです(笑)!


今回は普段着のスタンダードをお伝えしましたが、フォーマルシーンでのスタンダードはまた別の機会にお伝えできればと思います。

おはしょりが斜めでも、衿の見え方やお太鼓の大きさが毎回違っても、『歩いていてずり落ちなければ大丈夫!』くらいのおおらかさでお出かけしましょう!!


和つなぎラボ

小林

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