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執筆者の写真川島織物 和ラボ

着物の“最低限のルール”ってあるの?

こんにちは。和つなぎラボの小林です。


『着物の合わせ方が分からない』『格ってどういうこと?』『文様と文様の相性とかあるの?』など、着物にまつわるこういったご質問は、割とよくお聞きするのですが、先日『これはやっちゃいけないっていう、最低限のNGやルールを知りたい!』というお声がありました。


着物の最低限のルールって何?


まずは…着物を着るときのNG/衿の重ね方

柄の合わせ方、季節のコーディネート、行く先のシーン、お立場などの考え方によってルールも変わってくるのかなと思いますが、「着物を着る」ということだけでまず考えると、着物の衿の重ね方は、ご自身の左側にある生地が上になるように着る、ということがベースとなります。


この衿の重ね方は、奈良時代719年ごろに制定されたと伝わっていますので、長い歴史がありますね‥。

対面するお相手から見ると、衿の部分が小文字のy(お相手目線ではお相手側の右が上=右前☆)になっている、とも表現されます。

☆また、『右前』という表現は、「前=先」という意味で「自分の右側を先に着付ける」という意味なども含んで、右前と言われている、とのことです☆

逆に、左前というと亡くなった方の着方になりますので、ご注意を…。

着物の衿合わせは向かって右の衿が上に着ます

右左が逆の表現になるのでややこしいのですが💦


他にも着物のルールってあるの?

で。

『着る時に左が上っていうのはわかるんだけど、季節は?コーディネートは?合わせちゃいけない柄とかはあるの?』などもきっと気になる点ですよね。

以前読んだルールブックには、

「この季節にはこれを着ましょう…6月と9月は単衣です」

「礼装の着物には紋(家紋)をいれましょう」

「その花の実物が咲いているときには、その花が描かれた着物や帯は着ないようにしましょう」

などと書かれていました。

ですが、最近、特にここ数年は特に、着物のルールブックにかかれていることから寛容になってきている気がします。そういったものは残るところでは残って続いており、変化しているところでは変化して…という感じがしています。


慣習ってこと?

ではどこで続いているかとみていくと、時代や地域によって違いがあり、続きつつも変化しているようです。ルール、というよりは慣習というほうが合っているのかもしれません。

洋服と同じで、地域性、ご一緒する方々のご年代などによって、受け止められ方にもずいぶんと違いがあったりするので、ルールブック(?)に頼るより、周囲の方に伺ってみるのも一つの手ではないかなと思っています。何かのお稽古事でも、「あちらの先生は〇〇でも良いって」「こちらの先生は◇◇も良いって」と少しずつ違いがあったりするようですので、先輩の方に聞いてみるのも良いのではないでしょうか。お出かけする先やご一緒になる方に合わせる、ということですね。


自分のお出かけの時はどうしてる?

特にお約束事がないような場で、お友達とお出かけなどに着物を楽しまれる場合は、ご自身が楽しめて着心地が良く、であれば今の時代はもっと着物を楽しめると思います。

私は、素材感を合わせるようにすることが多く、例えば ざっくりした着物&ざっくりした帯 つるつるした着物&つるつるした帯などの組あわせです。


つやつやした着物に滑らかな素材の帯を合わせた画像とざっくりした着物と帯で素材感を合わせたコーディネート

素朴な着物&キラキラつやつやゴージャスで豪華な帯、という組み合わせはあまりしていません・・。

洋服だとありえるコーデなのですが…

あとは、気温の変化によって着るシーズンが変わっていることも大きいなと思います。

現在、関東在住で暑がりな私は6月9月しか単衣が着られない、なんてこの夏は全くもって無理でした(^^;

4月半ばから、10月もずっと単衣でしたし、11月も夏日がある、という天気予報を聞いて

「その日は単衣しか無理だ~」と思っています。

もちろん地域差がありますので、ご自身の体感重視でお願いします!


いわゆるルール、慣習に縛られ過ぎず、ご自身の着こなしを楽しんでみられてはと思います☺


和つなぎラボ

小林

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