和つなぎラボのオンラインレッスンでは、画面越しに向かい合って帯を練習しています。
そのため、画面は鏡状態になるようにこちら側の画像は反転させているのですが(同じ動きが同じ手でできるようにしています)、ふと「あれ?これ右?左?で帯はどっちに巻くの
が正解??あれ?間違っちゃった!」と慌ててやり直してくださることが…。
でも…実はそれ、間違いじゃないんです。今、練習しようとしている方法とは違っただけなのです。
結論から言いますと…巻く方向はどちらでも大丈夫!!
帯は右巻き(時計回り)でも左巻き(反時計回り)でも どちらでも大丈夫です!
それぞれのお教室や、色々な動画、テキストなどで 「帯の手先は背中から左(右)の肩にかけ
、こちらの方向に巻き…」と教えてくださったり書かれていたりしますが、この手先をかける方向も巻く方向も、“帯はどちらから巻いても問題ない” ものなのです。
名古屋帯や袋帯は、お腹部分に出る柄が左右どちらにもあることが多いので、出したい柄がある時は、その柄が出るように巻ければOKです。
ですが、毎回どっちだっけ、と悩んでしまうのは大変なので、まず最初は「一つの方法を覚えていただくのが良い」ということだと思います。
そのため、お教室などでは「手先はこちらに」と決めていることが多いのと、最近ではその巻き方をされる方が多い、ということです。
どう巻いたらどこが出る?
下の写真は、八寸名古屋帯です。こちらの帯を参考にご紹介していきますね。
※写真ではカットされていますが、左方向は手先になります。
最近では、左肩に手先をかける巻き方を最初に練習することが多いようです。その場合は
帯の流れに沿って反時計回りに帯を巻いていくことになり、二周するとA柄が出ます。
右肩にかけると、時計回りに帯を巻いていくことになり、同じく二周するとB柄が出ます。
半幅帯以外の帯は、輪が下になるように巻きますので時計回りか、反時計回りかで手先が逆になり、出る柄を変える=選ぶことができます。
ただ、あまり多くはないようですが、このように手先と巻き方向を同じ向きにされる方もおられます。
この場合も 帯本体を時計回りに巻くか、反時計回りに巻くかが重要ですので、手先の方向はあまり気になさらないで大丈夫ですね。
そして…現在 和つなぎラボでレッスンしている前結びは、
①手先を前から背中側へ向かって左肩にかけ(衿の流れに沿わす)
②帯を右回り(時計回り)に巻いていく
ので、上記の写真でいうとB柄のほうが出ます。
ちなみに、どちらで巻いてもお太鼓部分の柄は同じです。
巻く方向によって呼び方が違う??関西関東ってナニ??
最近はあまり言われなくなっているようですが、帯に関して『関東手(かんとうで)・関東巻き(かんとうまき)』、『関西手(かんさいで)・関西巻き(かんさいまき)』という言葉を聞かれたことがある方もいらっしゃると思います。
帯を時計回りに巻くか、反時計回りに巻くか、によって呼び方が変わっているのです。
一般的に、反時計回りに巻く場合は関東巻き、時計回りに巻く場合は関西巻きと言われることが多数のようですが、真逆の事をおっしゃる方もおられます…
ですので、あまりとらわれ過ぎずに、出したい柄が出るように巻いてくださればOKです!
※関西在住の方は関西巻き、関東在住の方は関東巻き、ということではありません(笑) なぜ関西は時計回りで関東は反時計回りか…諸説あるようです。気になる方は調べてみて下さいね☺
大事なことは?
大事なのは、
・どちらに巻いても帯がずり落ちないようにすること
・苦しくないように巻くこと
・出したい柄を出せるようにすること
だと思います。
まずは一つの方法をしっかり覚えて、そこから違う巻き方を覚えていかれると、こわいものなし!(笑)ですよね。どちらか片方にしかハラ柄がない帯もありますが、二種類の柄がある帯を使いこなせたら、一本で二度おいしいわけです!
最初に覚えた方法がやりやすいということや、利き手などのこともありますし、ご自身の締めやすい方法で 気軽に帯を楽しんでいただけたら帯メーカーとしては嬉しく思います!
和つなぎラボ
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