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お悩み解決!着物の裾合わせをスッキリしたい… 上前はどこに合わせる?

更新日:4月14日


上前をどこに合わせるかのイラスト

着方の練習中、「着物の上前はどこに合わせるのが最適ですか?」というご質問をいただくことがあります。

上前(うわまえ)とは、着物を着たときに上にくる側、つまり左側の身頃で、正面から見える部分です。具体的には衽(おくみ)と前身頃(まえみごろ)ですが、まとめて「上前」と呼ぶこともあります。

巻きが深いと、座ったときにはだけにくくなりますが、歩きにくくなってしまうことがあります。逆に、巻きが浅いと座ったときにはだけやすくなったり、見た目が太く見えてしまったりすることも。

今回は、この「上前」をどこまで巻くとスッキリ見えるのか、そのポイントをお伝えします。



裾合わせの手順

着物は、裾から形を作っていきます。

順序としては

①裾の高さを決める

②上前の幅を決める

③お尻に着物を密着させたまま 開き

④下前(したまえ)を巻き込む

⑤下前を持った手が体についたら10~15cm持ち上げる

⑥上前を巻く

⑦上前を持った手が体についたら5㎝持ち上げる

このあと腰ひもで固定し、下半身の着付けが出来上がります。



上前の衿下は 右の腰骨を隠すくらいに!

手順②のところで、「衿の下部分 ”衿下(えりした)”や”褄下(つました)”と呼ばれる」をどこまで持ってくるかで、前から見た上前の幅が決まります。

一般的には「自然に手をおろしたとき、右手の中指に上前の衿下がくるくらい」とされています。その位置に合わせるには、衿下がご自身の右の腰骨のでっぱりを隠すくらいがベストポジションです。

また、サイズの合った着物であれば、左側の脇縫い線が体の真横(左手の中指あたり)にくることが多いです。

衿下のベストポジション


巻きが深いと…

腰骨を越えて奥まで巻くと、中指より後ろに衿下がきます。多少歩きにくくなるかもしれませんが、はだけにくくなります。

茶道をされている方など、立ったり座ったりの動作が多い方は、あえてこの着方にされることもあります。

上前を深く巻いた場合


巻きが浅いと…

腰骨より手前で巻くと、中指より前に衿下がきます。この場合、正面から見たときに下前がのぞいてしまい、少し太く見えることも。

すっきりした印象になりにくく、また重なりが浅いため座るとはだけやすくなります。

上前を浅く巻いた場合


どんな着物でも同じ?

譲り受けた着物やリサイクル品など、ご自身のサイズとは異なる着物の場合もあります。

その場合でも、まずは上前の衿下が右の腰骨を隠す位置にくるように意識してみましょう。基本的にはそれでOKです。

この場合、左側の脇縫い線が体の真横から多少ずれても問題ありません。



基本を知って、難しく考え過ぎずに着てみましょう!

人の体は日々変化しますし、着物のサイズもすべて同じとは限りません。だからこそ、毎回寸分違わずに着るのはちょっと難しいものです。

「基本はここだな」というポイントを押さえて、あとは難しく考えすぎずにいろいろ試してみてください☺

「今日はうまくできた!」「今日はちょっと残念だった…」そんな経験を積み重ねていくことで、ご自身にとってのベストポジションがきっと見つかりますよ!





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